★Flammulina velutipes (エノキタケ)

■ 2019年10月13日 撮影

広葉樹の切り株から発生していました。 スーパーでもお馴染み、鍋のお供「榎茸」です。 ただ一般の人に「これエノキだよ」と言っても大半の人には通じないでしょうね。 それは本種が「最も天然と市販とで形の違いが大きいであろう種」だからです。 ヒラタケ同様晩秋〜春と言う、他種とは異なる発生時期が特徴ですね。 ちなみに材の赤い部分は群生したNectria(アカツブタケ)属菌です。

ユキノシタの別名で知られますが、最も有名な別名はナメタケでしょうね。 雪が積もるような季節でも見られる、キノコの中では少し変り種です。 10月半ばの発見は本種的には相当早い時期ですね。


■ 2019年10月13日 撮影

立ち姿が綺麗なので個別のショットをご用意しました。 これが本当のエノキタケなんですよね。 スーパーで見る白いエノキは白い栽培品種をもやしのように栽培したもの。 最近はブラウンエノキなるものが出始めており、一応本来の姿には近付いています。


■ 2019年10月13日 撮影

傘の表面はこんな感じ。無毛で強い粘性があります。すでに見た目が美味そう♪ やはり日本人の口には「ぬめり」のあるキノコが合うのでしょうねぇ・・・。 この子実体は発生時期のせいでかなり色が淡いですが、真冬に見るものはもっと暗色です。


■ 2019年10月13日 撮影

エノキの最大の特徴はこの汚らしい柄です。 本種の柄には褐色の毛がビロード状に密生しているので汚く見えるんですよね。 白色品種をわざわざ栽培しているのも見た目の問題があるんでしょう。 ひだはクリーム色で密。古いくなると褐色のシミを生じます。

最早説明の必要も無いでしょうが、極めて優秀な食菌です。 あらゆる料理に良くマッチし、香りも味も申し分無い優等生です。 市販品も美味しいですが、野生の味には遥かに及ばないでしょうね。 地元の山である程度安定して発生するので、季節を味わう程度に食べてます。


■ 2019年10月13日 撮影

ちなみに幼菌はこんな感じでTHE!ENOKI!って感じです。 良く見ると子実体全体に薄っすらと産毛のようなものが生えていますね。

■ 2008年12月06日 撮影

初発見はキノコ趣味を初めてから2年以上経った冬でした。 ベテランの方と冬山に登り、数多くの子実体を発見した時の喜びは今でも覚えています。 図鑑で知ってはいましたが、やはり栽培品とのギャップは凄まじかったですね。


■ 2008年12月06日 撮影

子実体の本数は少ないですが、その分1本1本は大きいですね。


■ 2008年12月06日 撮影

裏側の写真はコレが今まで見た中で一番分かりやすかったかな? ひだは白と言うよりクリーム色。しかし特筆すべきは柄の特徴です。 本種の柄はこげ茶色で表面はビロード状になっているのです。 このような特徴を持つキノコはエノキタケくらいしか無いのです。 この濃色の柄こそ、エノキを判別する最大のポイントと言えるでしょう。

■ 2006年12月06日 撮影

これが初めて発見した野生のエノキタケでした。古くてナメクジにやられてました。 2007年は全くその姿を見ることができず、その後この場所へは行けなくなりました。

■ 2006年12月22日 撮影

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!も一度キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━! やっべぇ舞い上がりそうです!前回よりもずっと状態の良い株を発見できました! 良いよね、何かさ、この色合い。切り倒された朽木の切り株の根元から生えてます。 前回は老菌しか発見できませんでしたが、今回は食べ頃の一般的な特徴を見れる!

傘は茶褐色周囲は淡色。この独特の色合いはエノキの魅力です。 傘はややビロード状ですが、湿時はナメコのように粘性が強くなります。

■ 2006年12月22日 撮影

コチラは切り株の幹から頭を出したばかりの子株です。何この萌えキャラ。 何かこう、採るの勿体無いや・・・。可哀想だもん。実際採りませんでした! 可愛いからではなく、まだ発生量が少なかったので遠慮しました。

■ 2006年12月22日 撮影

これ遊歩道の支え木に生えてるんですよ。遊歩道から丸見えなんですよ。 地面から高い位置に生えていたためナメクジの攻撃を受けてません。やった! 特に意味も無くローアングルから撮る。絵になるよね、何か「」だよね。

この株は痛みが少なかったので採取して我が家で味噌汁にして頂きました。 虫抜きを兼ねて洗おうと水に漬けてビックリ!傘がナメコみたいなヌルヌルに! ボウルの中でツルツル滑ります。エノキで粘性?とか思ってましたが納得です。 そして濡れるとビロード毛が目立たなくなるので柄の黒さがより際立ちます。 茹でると良くダシが出、生の時は感じなかった香りが急に強くなります。 傘は市販品のようにとても軟らかくて軽く噛んだだけで砕けます。ここ美味しい。 しかし驚くべきは柄の食感。シャキシャキするんです。凄い弾力。ハマリ。

■ 2008年12月06日 撮影

もう一つ、野生でないと味わえないエノキの魅力。それはこの強いぬめりでしょう。 想像以上のぬめりに驚かされます。柄に比べて傘は軟らかく、口の中でぬちょぬちょ。

■ 2008年12月06日 撮影

この木、「洞(うろ)」になった切り株で、上面に根元までの吹き抜け穴が開いてます。 何となく中を覗いてみると、奥の方に白い姿。裏側に回ると横穴が開いています。 フラッシュを焚いてみると有った!外よりも大きい立派な株立ちです!!! 地面に這いつくばって手を突っ込んで採りました。ややもやし状態ですね。 しかしほとんど日光は当たらないハズなのに柄だけは褐色に色付いていました。

■ 2010年10月10日 撮影

2010年になって私の暮らす地域にもかなりの発生が見られることが判明。 ただ発見したのが3月だったので、冬になったら探索しようと思ってました。 そうしたらあるわあるわ。秋遅くから何ヶ所か安定した発生を発見できました。

画像は顔を出したばかりの幼菌群。これは比較的見慣れた姿かな?
最近では傘や柄が茶色いエノキも市販されるようになりましたし。


■ 2010年10月10日 撮影

大きく育った株があったので裏側目的で引っこ抜いて撮影してみました。 ひだはクリーム色、ってかほぼ白色です。古くなると褐色のシミを生じます。 久し振りだったので持ち帰ってお味噌汁にしました。香りはモロエノキですね。 外見が違いすぎて違和感がありますが、古くから愛されてきた味は本物でした。

■ 2010年12月04日 撮影

この日はまさにエノキデー。日記でも思わずエノキ更新したのを覚えてます。 と言うのもこの日一日で一体何株出会えたか分からないくらい見たからです。 しかもこの前日に適度な雨が降り、ベストコンディションの個体ばかり!


■ 2010年12月04日 撮影

見上げてみました。このアングルはやっぱり良いですよねぇ〜。 傘が水を吸い、ぬめり具合が半端じゃないです。ヌルヌル♪ 当然何本かお持ち帰りして味噌汁の具材になって頂きましたよ。

■ 2010年12月04日 撮影

当たり前のように道傍の切り株に生えている・・・。

■ 2010年12月04日 撮影

2010年のMVPとして当コンテンツのTOP絵に採用させて頂いた見事な子実体です。 右上にチョコっと映っているのはアスファルト。そう、これ道路脇です。 酷い(?)と家の庭や街路樹に普通に出るキノコなので不思議はありません。


■ 2010年12月04日 撮影

傘の傷みも少ない理想的な個体ですね。ペトペトした感触が心地良いです。 同じぬめりでもナメコと比べると層が薄い感じで個人的には好みですね。


■ 2010年12月04日 撮影

あとエノキを下から見上げて気付くのは、ひだが柄に対して上生することですね。 それどころかひだが柄から離れて見えるので、見た目的には離生や湾生に見えます。 あと驚いたのは、このクソ寒い時期になっても内部にキノコバエが居る事かな?

■ 2010年12月19日 撮影

12月4日の時点で発生は確認していましたが、まだ極小サイズだったので放置。 しばらくしてから訪れてみるとそれなりに立派な群生になっていました。 本種は寒い時期に発生するため成長が遅く、長期間愛でれるのが嬉しいですね。

■ 2010年12月25日 撮影

クリスマスにキノコ狩りだよ!寂しくなんかないね!全っ然ないねェエエ!!! とても立派な群生が慰めてくれましたよ。ありがとう、良いクスリです。 ちょっと古い個体が多く、乾燥気味だったので採らずにそっとしておきました。

■ 2011年04月25日 撮影

もう4月も終わりだと言うのに、いまだにエノキが発生していました。遅っ! 確かにエノキの発生時期が晩秋〜春ですので、間違いではないですが・・・。 ただ流石にサイズは控えめで、旬を過ぎてるのが良く分かる個体ですね。

■ 2011年06月13日 撮影

6月も半ば。外を歩いていれば首筋に汗がにじんでくる時期の到来です。 特に梅雨入り前のこの時期は例年に比べて暑かった覚えがあります。 まさか6月半ばにエノキ見るとは夢にも思いませんでしたよ・・・。 周囲の風景が明らかに夏モードなので、こんな違和感は初めてかも?

■ 2011年11月12日 撮影

前年MVPに輝くほど大収穫だったエノキタケ。今年は残念ながら大不作でした。 別に採りすぎたってことはないです。台風で原木がオシャカになったのが大きいかな? あと発生量が多い晩秋に雨があまり降らなかったのも原因みたいですね。残念。

■ 2011年12月10日 撮影

12月のこの発生がラストでしたね・・・。来年はもっといっぱい見たいなぁ。

■ 2012年11月08日 撮影

チョコチョコと発生している姿は見ていましたが、大きな株はこれだけでしたね。 エノキの当たり年はそうそう来ないようです。持ち帰って味噌汁にしました。 やっぱり株立ちになると見栄えが良いですね。香りも強く実に美味しく頂きました。 この日は予備のカメラしか持ち合わせておらず、色調補正に苦労しましたね・・・。

■ 2013年05月03日 撮影

このフィールドは6月半ばにエノキを見た場所です。流石に5月じゃまだ出てますね。 しかも枝をどけてみたら凄い大きさの立派な株立ち!少し発見が遅かったかな? もうシーズン終了なので採らずに帰りました。また来年もその姿を見せておくれ。

■ 2014年01月19日 撮影

ガガンボ連合軍で訪れた冬の京都御苑観察会。久々に綺麗な株立ちを見れました。 季節が季節だけに種類は少なかったので、エノキはこの日の目玉キノコでした。


■ 2014年01月19日 撮影

大雪の日だったので傘が水分を吸い見事なぬめりが・・・うーん美味しそう! ただ京都御苑内は動植物、勿論キノコも採取禁止であり、見るだけに留めます。 大台ヶ原もそうですが、貴重なキノコは保護地域にしか無いのでしょうかねぇ。

■ 2016年12月23日 撮影

何でしょう。凄いひっさびさな気がします。そう言えば出会えてなかった。 冬にかけて忙しかったってのもありますが、この光沢は見落としませんよ?
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