Apophyllite/魚眼石
KCa4Si8O20(F,OH)・8H2O
![](apophyllite001.jpg)
20100202 Poona, India
和名に似つかわしくないシャープな形状と美しい色合いが人気の「魚眼石」です。
宝石級の美しさを持つ鉱物ですが、残念ながらアクセサリには硬度が足りません。
しかしその結晶の色や形は魅力的であり、コレクターに人気が高い鉱物です。
和名は欧米での呼び名「Fisheye stone」を日本人がそのまま訳したのが由来です。
角度によって魚の目の中のように白く反射する部分が有るからだそうです。
ちなみに「Apophyllite」は「薄く剥れる」の意。加熱すると結晶が剥離します。
![](apophyllite002.jpg)
20100202 Poona, India
美しい淡いグリーンの魚岩石の結晶です。損傷も無い素晴らしい標本です。
こうして見ると納得できるのですが、内部に薄い層状の階層構造が見えます。
産地はインドのプーナが有名のようで、沸石と共に産出する標本が多いです。
![](apophyllite003.jpg)
20100202 Poona, India
揃えておきたかったインド産の無色の純粋な魚眼石です。
非常に透明度が高いので、撮影時は苦労させられました。
500円と言うお手頃価格で入手できた掘り出し物です。
![](apophyllite004.jpg)
20100202 Poona, India
見て下さいこの透明度。光りに透かすと非常に美しい輝きを放ちます。
本鉱らしい層状構造もはっきりと確認でき、良質な標本だと思います。
有色の結晶も美しいですが、透明度が落ちる事も有り、甲乙付けがたい。
結晶が太いですが、四角錐状になる滑らかな先端も本鉱らしい姿ですね。
ちなみに先端は平面ですが、四角柱部分の面には強烈な条線が走ります。
![](apophyllite005.jpg)
20100202 Poona, India
透明度の低い結晶では確認する事ができない「魚眼」の名の由来です。
結晶の階層構造に境界が有るため、そこで入った光が反射します。
そのため透明なのに内部に魚の眼のように反射する場所が有ります。