■出会いは突然に [21:37 2016/07/10] □Update...[Kinoko]更新 |
□05:00 おはようございます。 もう最近毎週この時間に起きている気がする・・・疲れが取れない。 まぁ案の定今回もキノコ探索オフです。今回は冬虫夏草じゃないよ? 実は京都御苑でお世話になっている青fungiさんからのお誘いです。 いやまぁ私が誘われたワケじゃなくて近場なのでガガンボさんに便乗。 何かもう毎週ガガンボさんに会ってる気がするけど気のせいかな? □07:00 京都到着。そう言やガガンボさんは今回のフィールドまでどう行くんだ? 駅からは結構距離有るし・・・と思って連絡したら考えてなかったとの事。 オイ。 て事でいつもどおり駅まで迎えに行って合流です。目的地へ出発進行! ・・・つっても数十分で目的地に到着。青fungiさんお久しぶりです。 最近京都御苑の観察会に行ってないので凄いお久しぶりな気がします。 念のため迷った時用の地図をいただき、早速フィールドに突入です。 今回のオフですが、最大の目標は珍菌ミミブサタケの観察でした。 この種は発生が極めて稀で形状が面白く、キノコ屋さんには人気です。 しかし私は以前見つけており、サブ目標にヒメクチキタンポタケを設定。 京都付近では非常に良く出る種なので、これは期待が高まると言うもの。 て言うか関西以外では全然出ないそうで、私の住む地域でも皆無です。 しかし。 雨がヤバい。 実は京都は一日前まで雨が一滴も降らないガンガン照りで干上がり状態。 青さんも乾燥の後の大雨でミミブサが傷む事を一番懸念していました。 またこれだけの大降りだと見つけられるキノコが見つけられない可能性。 ただダメだったことも考慮して青さん色々下調べして頂いてました。 一応ストックしてあったと言う初見のマユハキタケを見るも撮影忘れ。 オイ。 □08:00 ![]() この場所はクモタケが大発生してました。この時期の定番ですね。 ガガンボさんは初見だったので大喜びで採取。私も雨の中撮影です。 一般的な種ではあるのですが直立は見たことが有りませんでしたので。 ツチカメムシタケを期待しましたが・・・地下に巣穴が有りましたね。 道中針葉樹の朽木が沢山有りましたが、ヒメクチキは見当たりません。 そしてミミブサポイントに到着。 ボロボロだ・・・。 やはり極度の乾燥の後の大雨は菌核を持つ種とは言え厳しかったようです。 特徴的なウサギの耳は潰れ、色もほぼ真っ黒の塊になってしまってました。 これでは観察もできない。別の場所に希望を託して沢筋に下ります。 この場所、何か臭う。冬虫夏草が居そうな気がする。 クマの爪研ぎ跡を横目に沢を渡って反対側へと渡り進みます。 しかしここでもミミブサタケの発生は確認する事ができませんでした。 結構粘って大雨の中探しましたが諦めて引き返すことになりました。 □10:00 雨は降り止みません。クモタケ発見から2時間が経過しようとしています。 収穫もあまり無く、暑さと湿度と雨でテンションダダ下がりの3人です。 さっきの沢筋に戻って冬虫夏草目当てで倒木を探し始めた、その時でした。 ![]() ヒメクチキタンポタケ有った!念願の発見です。この時を待ってたんだ! 朽木から特徴的な褐色のタンポ形結実部が3本。紛れもなくヤツです! でも雨が酷くて撮影ができぬ!水分をティッシュで吸い地図を被せ放置。 その間に周囲の散策を行い、他のヒメクチキの発生を探すことにしました。 でもその後の捜索でも新発生を見つけることはできませんでした・・・。 □10:20 雨はほとんど止んでいました。 撮影と収穫を終え、そろそろ戻ろうと言うことになりました。残念です。 全員カメラをリュックにしまって、フィールドに別れを告げます。 にしても今までの経験から冬虫夏草が居ないワケがない、そんな場所。 ヒメクチキタンポタケだけで終わりとは到底思えないと皆も意見一致。 「ここならシャクトリムシハリセンボンとかヤンマタケとか居そうですね。」 私がそう言って空を仰いだ時でした。 ![]() えっ・・・? 居そう発言から実時間で2秒後のことでした。これは・・・まさか! ![]() シャクトリムシハリセンボン!!! 「あ、有ったわ・・・」と呆然としながら言ったのだけは覚えてます。 「ッしゃぁ!」と自然とガッツポーズが出ていました。憧れだったんです! 本種は気生型と呼ばれる地面にも腐朽材にも縁の無い空中湿度のみ派。 宿主もステルス迷彩な上に頭上に居たりで神出鬼没な厄介者なのです。 そのため気生型の中でも発見難易度はトップクラスだと言われています。 自分も写真でしか見た事がなく、目の前数cmに居た時は絶句しました。 これはまだ居るかも知れない!急いで捜索再開です。そのわずか数分後。 青さんもこれは知らなかったと撮影後捜索。テンション上がってきた! 沢筋に歓喜の声がこだまします。その声の主はガガンボさんでした。 満面の笑みでピョンピョン跳ねて手を振っています。若干怖い。 その顔は今まで見たこと有っただろうかと思うほどの満面の笑み。 怖いです。 ![]() またもシャクトリムシハリセンボン発見!しかも今回のは新鮮です。 自分がさっき見つけたヤツや若干古かったので観察はコチラがベター。 ガガンボさんが理性を失って声が裏返っていたのが凄い面白かったです。 ![]() 拡大してみると子嚢殻もストローマも新しいですね。良いのGETしたな! こりゃ今回のMVPは完全にガガさんですわ。やっぱこの人持ってるわ。 □12:30 雨は上がっていました。その後の新発見は無く、流石に探索はこれでオワリ。 来た道を引き返します。帰りは菌根菌を中心に見ながら帰りました。 珍しいのだとキウロコテングタケとかかな?独特な香りがしましたね。 ![]() ジョインジョイントキイロヒラタケ発見!しかもコンディション最高。 フジの樹がお好き。この綺麗な色も褪せやすくて撮影者泣かせですよね。 □13:30 麓に下りて定食屋さんでお昼。これが結構美味しかったです。 ここで探索会もオシマイです。本当に凄い密度の濃い旅となりましたよ。 青fungiさん、素晴らしいフィールドを案内して頂きありがとうございました。 ガガンボさんも明日また県北のキノコ狩りとの事でここでお別れです。 実はこの後時間があればお連れしたい場所が有りましたが・・・残念。 青さんと別れ、駅でガガさんを降ろし、これにて探索会は完全終了です。 そう、探索会は、ね・・・。 □15:30 地元に戻って来ました。実は私はこれからアフターが有るのですよ。 夏でもう日も長いし、遅い時間は逆に涼しいので虫草探しに最適で。 ![]() て事でガヤドリナガミノツブタケが成熟したので採取してきました。 胞子もそこそこ飛んだみたいですし、ずっと我慢していたんですよね。 写真は帰宅後に室内で撮影した黒バック。本当に美しい子嚢殻です。 でも本番はここじゃない。 □17:00 地元の公園に到着しました。ここが本日最後のフィールドとなります。 実はここ、時間が許せばガガさんを案内したかった場所だったりします。 と言うのもこの場所はこの時期ちょうどとある地上生虫草が出るのです。 先々週あたりちょうど下草が刈られ、捜索は今週がベストだったのです。 捜索開始から数秒。車を降りてすぐ、それはそこに居てくれました。 ![]() ニイニイゼミから出る冬虫夏草のセミタケです。ホント嬉しいです、私。 オオセミタケと比べるとレアさはかなり上、絶滅も危ぶまれる希少種。 2011年を最後に発生が途絶え、久々の2015年も1個体のみの発見・・・。 あの当時は冬虫夏草に興味がなく、断面作成もしないままの掲載でした。 なのでもし今回あればしっかりと細部の写真を撮ろうと思ってたんです。 周囲に計4株の発生を確認。探せばもっと居るでしょう。安心しました。 □19:00 結局お祝いに美味しいもの食べて帰宅したらこんな時間になっていました。 クリーニングと撮影を済ませた頃にはもう日付が変わる直前でしたね。 その日の収穫をTwitterに貼ったところで限界が来て就寝となりました。 とまぁこんな感じでした。 ![]() ラフ案。ガヤドリとかもそうだけど、清書時は微調整するかも。 シャクトリムシハリセンボンに関してはまだ興奮冷めやらぬって感じです。 それくらいあの発見は虫草やってる人間にはインパクトが大きいのです。 これは青さんも地元のフィールド案内しないといかんな。借りがデカイぜ。 |