■キノコのためならば [21:40 2018/05/31] □Update...[Kinoko]更新 |
キノコ写真、大急ぎで整理中です。 そろそろクモタケの発生も始まりましたし、本格的にキノコシーズンが到来です。 なので今からはさらに写真が増えるので、今ストックしている写真を早く整理しなくてはいけません。 ただ顕微鏡観察しすぎましたね、明らかに。これ整理終わらないかも知れない・・・。 あ、あと今回の更新からキノコ写真図鑑の仕様が若干変わっています。 今までは解説文が全て改行されていましたが、本更新分から改行が無くなっています。 この日記と同じ形式ですね。短い文にするために不自然に文を短くするのが面倒くさくなりまして。 でもこの方がブラウザによる違いとかが無くなるので良いと思います。 絵の話題。 ![]() 何も絵が無いと寂しいので戦艦棲姫さん。白なのはビックリしたなぁ。 キノコの話題。 ![]() 今回はとあるキノコを載せるにあたって仕事帰りにキノコを採りに行くと言う暴挙に出ました。 初めて採取した時にじっくり胞子を観察していなかったので情報不足だったのです。 こんな事してるから写真が増えるんですよね。分かってます。分かってますよ。 とりあえず今回は写真図鑑更新のための更新ですのでココまで。 次はゴールデンウィーク中のもう一つの大規模オフのレポートと写真掲載となります。 早速新しい顕微鏡での観察が真価を発揮しましたよ。 |
■地下生菌と冬虫夏草の楽園 [22:59 2018/05/29] □Update...[Kinoko]更新 |
雨が多くなってきた気がします。 九州四国が梅雨入りしたそうです。キノコシーズンが着実に近づいています。 私もそろそろ本格的に動かなくてはなりません。遠征も幾つか控えていますしね。 それなのに全然写真整理が終わってないどころかどんどん貯まっているosoです。ヤバいです。 ![]() とりあえず絵が無いと寂しいのでラクガキラクガキ。 時間がかかってしまいましたが、今回はGW中のオフレポです。 コトの発端は4月末、一通のメールでした。送り主は昨年、地下生菌関係で大変お世話になったK.Y.氏。 冬虫夏草や地下生菌の印象が強いですが、菌類全般に造詣の深いスペシャリストです。 メールの内容は「GW中に地下生菌探しをするので来てみませんか?」とのお誘いでした。 元々黄金週間はキノコに捧げるつもりだったので断る理由がありません。二つ返事で参加表明しました。 また近くに同じく昨年観察会で何度もご一緒し、八丈島で発狂していたアメジストの詐欺師氏も参戦。 むしろアメさんは子供の頃からそのフィールドに行き慣れていて、今回に関してはむしろ案内できる側です。 私は全く土地勘が無い場所だったので、お二人にやや頼る形となった感じです。 ただアメさんは「案内できるのはタンポタケくらいで、地下生菌もツチダンゴしかない」と断言していました。 なので本来は何か新しいのが出せたら良いな、と言う感じだったハズなんですけどね。 結果的には参加者全員驚愕の内容となったのでした。 4月30日、09:15。 集合時間は09:30。私は待ち合わせの場所でお二人の到着を待っていました。 朝ちょっと腹の調子が悪かったのですが、何とか治まったようです。 まず合流したのはK.Y.氏。挨拶をしてアメさんを待ちます。来ない。来ない。来た。 何と今日に限って自転車がパンクして遅れたとのこと。ホント持っている人である。 とりあえず全員揃ったのでいざ出発。 詳細な場所は言えませんが、ここは遊歩道が整備された里山で手入れが行き届いています。 樹種は地下生菌が好きそうな落葉広葉樹林が主体です。こりゃ良い環境なワケだ。 ずんずん進みますが、かなり乾いていてキノコらしいキノコは見当たりません。 そこでアメさんが知っていると言うタンポタケのポイントまで一気に行くことにしました。 しかし数十株発生していたと言うポイントに着くとイノシシに荒らされて地面はグチャグチャ。 ざっと見た感じでもタンポタケは見当たりません。荒らされて今年は見れないのか・・・? ![]() 居ました!でもK.Y.氏がタンポタケではないとのこと。何と自分は初見のヌメリタンポタケでした。 写真はK.Y.氏が作成した断面。タンポタケとは異なり基部が鮮やかな黄色なのがポイント。 アメさんもてっきりタンポタケだと思っていたようで驚いていました。 1株見付かれば周囲を探す。すると最初に気付かなかった場所でどんどん見付かります。 まだ何かあるかも知れない、そう思い周囲を探していると今度は私が発見。 ![]() 本来であればシーズンオフのはずですが、まだ運良くタンポタケ(春型)も出ていました。 K.Y.氏によると秋に出るタイプが真のタンポタケであり、春に出るこのオリーブ色のタイプは別種だそうです。 確かに外見的な色合いだけではなく、肉の色が明らかに異なります。ウワサは本当だったのですね。 分析用に標本を持ち帰るK.Y.氏と、断面を作るも宿主をザックリ削ってしまうアメさん。コラ! ![]() 地下生菌界のアイドル、ウスベニタマタケが見付かりました。コイツはどこにでも居ますね。 しかしアメさんはメッチャ驚いてました。「ツチダンゴ以外にも地下生菌が居た」ことが信じられないと言う顔。 その後「出る場所は覚えた」と連呼していました。 そろそろ次の場所へ移動しようと言うことになり、カバンに撮影道具を片付けようとしゃがんだ時でした。 ![]() 居るやん・・・。 超特大のヌメリタンポタケ。灯台下暗しとはまさにこのことですね。 1つの宿主から多数出ることはあまり多くないようで、貴重な標本となりました。 ![]() その他にも近辺でクロコタマゴテングタケも有ったりしましたが、やはり盛り上がったのはカラムラサキハツ。 私が噛んで一通り悶絶したあとでアメさんにおすそ分け。「うん・・・うん・・・」と咀嚼しながら唸ってました。 やはりコイツの辛さは頭一つ抜けてますね。 12:45。 1ヶ所目でかなり時間を使ってしまったので、ここで遊歩道の途中で腰掛けて昼食です。 途中で登山客のおっちゃんからミカンを頂きました。・・・なぜ? 13:15。 狩り再開です。ここから登山道下の沢筋に居りて地下生菌を探します。実はこの頃から腹の調子が悪いなーとは思ってました。 まぁ大したことはないのでそのままずんずん進んでゆきます。するとベテランK.Y.氏が「この辺が怪しい」と物色開始。 私とアメさんも探しますが、見付かりません。これが経験値の差でしょうか。 ![]() K.Y.氏が発見したツチダンゴ属不明種。以前別の地域で見た硬質の外皮を持つ真っ黒なツチダンゴです。 子実体の外見だけではなく胞子も変わっており、今後現在のツチダンゴ属は細分化される可能性が高いです。 その際は間違いなく本種は別に移るでしょうね。 しかしここで問題発生。 超腹が痛い。 急に来ました。これはヤバいやつです。この歳で漏らすのは非常にマズイ。 恥ずかしいなどと言っていられません、素直にお二人にSOSを発します。osoなのに。 幸い登山道にトイレが有ると言うことで急ぎ向かいます。 結論から申しますと・・・。 あと1分到達が遅ければ噴射していました。 久々に恐怖を味わいました。お二人ともお待たせしてしまい申し訳ございませんでした。 完全復活しましたのでもう一度黒いツチダンゴの場所に戻ることにします。 トイレに行く途中に通った林道の斜面を地下生菌目当てで探します。 ![]() 探しはじめて即発見。見付けたK.Y.氏も唖然としました。何と完全成熟のサキブトタマヤドリタケ! 春2回のオフでそれぞれ別の場所で見てはいましたが、その段階では幼菌で追培養も失敗しました。 なのでまさかここで出会えるとは思ってもいませんでした。初めて見る姿だったので感動です。 もしかして近くに有るかな?と思い地面を掻いてみると・・・。 ![]() 居た。しかもデカい!特大サイズで2株が癒着した状態でした。宿主はツヅレシロツチダンゴ近縁種。 浅い場所に居るので断面作成も容易。採取も行うことができました。 アメさんは以前も調べた場所だそうで、その時は見付けられなかったことを嘆いていました。 その後「出る場所は覚えた」と連呼していました。 その後道中でロスビーベラ属の幼菌を発見したりと大収穫。出やすいロケーションを一つ教わりました。 ツチダンゴしか出ないと豪語していたアメさんは何だかテンションがおかしくなって「出る場所は覚えた」を連呼していました。 黒いツチダンゴの手前まで来た時に、K.Y.氏がここにも別の黒いツチダンゴが出るとのこと。 雨で崩れてしまったのか地形が変わっていましたが、K.Y.氏が見付けた子実体を見本として自力発見に挑みます。 ![]() 3人で探してこれだけ集まりました。コチラは別のツチダンゴ属不明種です。 外皮が硬質で黒い点は同じですが、驚くべきことに成熟した胞子が肌色と言う奇妙な性質を持っています。 胞子サイズも大きく、非常に特殊な性質を持っているツチダンゴでした。 自力で発見もでき、標本を採取して胞子観察もできたので良かったです。 ![]() 戻ってきました黒いツチダンゴのポイントその1の方。外見だと全然区別が付きませんね。 特徴としては切断すると強い臭気を放つと言うことでしょうか。 昨年見た黒いツチダンゴと同種の可能性が有るようです。 ちなみにサラッと載せていますが、黒いツチダンゴに2種類も出会えるのは奇跡とも言えます。 参加者の皆様の素晴らしいフィールドと優れた観察眼が無いと決して見られなかったでしょう。 ここで下山して旅は終了。おぞましい駐車料金を支払ってまずはアメさんとお別れです。 いやぁ休日料金のトコ見ておくべきでしたね・・・。 時間が有ったのでK.Y.氏とファミレスに行き、色々とキノコの話をしてお別れしました。 ここで色々な菌界隈のお話などをお聞きしました。何と有意義な夕食であろうか。 サラダが完全に凍っていたのは笑いました。 ![]() 帰宅後はgajin氏に頂いた顕微鏡をフル活用。こんな感じでツヅレシロツチダンゴ近縁種の胞子を観察しました。 何とまだ子嚢が残っていてビックリ。本種が子嚢菌類なんだなと言うことが良く分かりました。 これにて高密度の地下生菌観察会は無事終了。 終わってみれば地下生菌6、菌生冬虫夏草3と言う凄まじい成果でした。詳細は以下の通り。 ■地下生菌 ・アミメツチダンゴ ・ウスベニタマタケ ・ツチダンゴ属不明種(黒いツチダンゴその1) ・ツチダンゴ属不明種(黒いツチダンゴその2) ・ツヅレシロツチダンゴ近縁種 ・ロスビーベラ属不明種 ■冬虫夏草 ・サキブトタマヤドリタケ ・タンポタケ ・ヌメリタンポタケ これには主催者だったK.Y.氏も「予想以上」と驚いていました。場所を覚えたアメさんも通い詰める決心を固めていました。 本当に素晴らしいフィールドを歩くことができたと思います。K.Y.氏、アメジストの詐欺師さん。 本当にありがとうございました!!! 写真図鑑更新はこの日の収穫をイッキ載せです。是非じっくり読んでみて下さい。 今回の更新内容はキノコ屋さんらの中でもかなり濃い部類に入ると思われますので。 ただ諸事情で1種、黒いツチダンゴだけは掲載を見送っております。 でもオフ会はまだまだ終わりません。次回更新も濃いですよー。 |
■gajin氏との子嚢菌類観察オフ [10:04 2018/05/13] □Update...[Kinoko]更新 |
今回は真面目にオフレポやります。大事な回なんです。 ことの発端はTwitter。 「GW中は大人しくする」と呟いていたgajin氏を見かけたので「んじゃ逆にお誘いしてみよう」と声をかけたこと。 正確の悪さが滲み出る行動ではありますが、返事は何とOK。その後トントン拍子で観察オフが実現しました。 4月28日、10:00。 待ち合わせ場所にて時間どおりに落ち合いました。gajin氏の最大の目標はキツネノワンとキツネノヤリタケ。 地元フィールドが不作のため見れる場所へ行こうとのことでした。 なので最初のフィールドは自分が知っているクワの樹ポイント。2台並んでいざ出発です。 この時はあんなサプライズが有るなんて思ってもいませんでした・・・。 ![]() やって来ました1ヶ所目。クワの樹下です。ここではキツネノワンとキツネノヤリタケが安定して見られます。 しかし流石にワンは時期外れに入りかけており古い子実体が目立っています。予期してはいましたがやはりか・・・。 それでもヤリはかなり見栄えの良い子実体が多く、辛うじて残ったワンと一緒に2人で撮影です。 gajin氏は深度合成撮影を行っており、自分もこれは生で見ました。 gajin氏が驚いていたのは、このクワが栽培品種だったこと。 クワは養蚕が盛んだった時代に色々な栽培品種が生み出されたのだそうです。 しかし養蚕業が衰退した地域ではみるみる姿を消し、今ではほとんどその情報もその地に残っていません。 そしてgajin氏が今までキツネペアを見たのは全てヤマグワ。 なので栽培品種のクワから出ている光景はレアなのだそうです。 この地域もかつて小規模ながら養蚕が行われており、私の知るフィールドはほとんどが栽培品種だと思われます。 やはりオフは自分だけでは知り得ない情報を得られる貴重な場だと思います。 無事メインディッシュの撮影を終え、次の場所に向かいます。 2ヶ所目はヤシャブシの集合果から出る微細な子嚢菌類が出るポイント。 現地はかなり今年の発見から時間が経っていましたが、幾つか良い感じの標本が採取できました。 とここで予期せぬ出会いが。 ![]() え?居るし!何と頭上にクワの樹。標高がやや高いためかキツネノワンが絶好調! 1ヶ所目でワンは良い写真が撮れていないのでこれは嬉しい!早速撮影を・・・。 痛ってぇえええ!!! ふいに左手小指に激痛が走り撮影場所から飛び退きます。ハチにでも刺されたか? しかしこの強烈な痛み・・・どこかで経験が有るような・・・。 ![]() やっぱオマエか!ガガンボさんとの岡山オフ以来のイラクサトラップに引っかかってしまいました。 本種のトゲの根本にはヒスタミンとアセチルコリンが含まれ、刺さるとそれが体内に入ります。 ハチに刺された時の痛み止めが「抗」ヒスタミン剤である時点でお分かりでしょう。 刺さると混じりっけの無い純粋な「痛み」が来るんです。これは目が覚めますわ。 痛みも引かぬまま次の場所へ・・・と思ったらもうお昼前。近くにレストランが有るので昼食を先に済ませることに。 私もgajin氏もカレーを注文。効率良く栄養を摂れるってどっかの漫画で見たこと有りますし。 そしてフィールドワーク再開かと思ったら駐車場のカイヅカイブキにビャクシンさび病菌を発見。 しかし周囲にナシやその他宿主と思しき樹木が無いぞ? 周囲を探し回りましたが謎は解けぬまま、3ヶ所目のフィールドに向かうことにします。 ![]() 到着したのは水生キノコが沢山出る沢。ここは小規模ながらブナ林が存在します。 まぁ当然居ますよねブナノシロヒナノチャワンタケ。落ち葉をどけるといたるところに。 その中でも珍しかったのはコチラ、ブナの種子から生えているパターン。 どうも虫食いなどで死亡した種子からは出るみたいですね。ややレアみたいです。 ![]() ピンタケも居ました。本当は胞子を見たいんですが、ウチの顕微鏡ではマトモに見れないんですよね。 本種の胞子は子嚢菌類としてはかなり特殊なので、是非見てみて下さい。 ![]() ミズベノニセズキンタケのそっくりさんも無事発見。ネット上の写真はほぼほぼ間違いみたいです。 確かに外見的特徴は実にミズベノニセズキンなのですが、顕微鏡とメルツァー試薬で別種と断定できます。 と言うかそうなるとネットに上げられている写真の中に果たしてホンモノは居るのでしょうか? これだけ探してるキノコクラスタが居るのに出て来ないってのも不思議なものです。 ![]() 道中見付けたケコガサタケ属不明種。あまりにも可憐だったので撮影。 ![]() その後場所を移動してカンムリタケのフィールドへ。今年はやや不作だったようで発生量は控え目。 でもいつもとは違う場所での発生も確認できてホッと一安心。また金色の絨毯が見たいなぁ。 時間も押してきました。そろそろ最後のフィールドへ。ここが個人的にはgajin氏をお招きした最大の目的でもあったり。 ![]() そう、少し前に発見して色々調べたヒサカキのキンカクキンです。 キノコクラスタの方ならご存知の方も多いと思われますが、gajin氏は顕微鏡観察のスペシャリストです。 その氏にこそ本種は調べられるべきだと思っていたので。 最初は「こんなに小さいの見付けられないよ」と仰っていたgajin氏も、数分でバンバン見付けます。 と言うかヒサカキの樹下を探せばバンバン出てくるので、相当普通種なんだと思います。
素晴らしい検鏡写真を投稿されてますので、是非とも確認を。 その後定点観察中だったオオセミタケをご案内して本日のオフは無事終了!お疲れ様でした! 車に戻ろうとするとgajin氏が「ちょっとこっちまで来て」と車の方へ。 ついて行くと手には大きなビニール袋。「差し上げます」とのことで手に持つと凄い重量。包を開けると・・・。 ![]() ・・・え゙? 何と袋に入っていたのはオリンパス生物顕微鏡「S8817」。頂いてしまいました。 いや頂いて良いようなレベルのモノではないのですが頂いてしまいました。 ありがとうございます!!! ![]() 使い慣れていない自分でもここまで見れる・・・性能差を見せつけられました。 しかしgajin氏から「この趣味やるなら顕微鏡は借金してでも買うべき」とのお言葉も。 今回頂いた顕微鏡はそれまでの繋ぎと言うことなのか・・・? 貯金を決意するosoでした。 オフ会、ありがとうございました!!! と言うことでgajin氏とのキノコオフは無事終了。 そして我が家の環境に強力な戦力が加わっりました。 これを受けて私はとあるキノコの胞子を見なくてはならないと感じます。 それは私が初めて顕微鏡を購入するキッカケとなったキノコたち。 次回更新はそれをその後のオフとも絡めてご紹介しようと思います。 今回の写真図鑑はこのオフにて撮影したキノコ達を中心にご紹介。 すでにミクロメーターでサイズを出した写真もフライングで掲載しています。 是非ご覧下さい! ※追記。 この日のgajin氏宅の夕飯はカレーだったそうです。 |