400枚です。
あれ?おかしいぞ?メッチャ写真増えてね?ってことでお久し振りです。
2ヶ月以上更新が無く、何やってたんだろ俺って感じです。
まぁ簡単なことですよ、シンプルにクソ忙しかったんです。
平日は帰宅が遅くて何も作業できず、休みとなれば山に出かけて帰ったら顕微鏡観察で一日潰れる・・・。
遠征もしたんですが、その後はコロナの影響で外出は控え気味です。
今年はあまり大規模な遠征は企画できない可能性が高いですね。

あ、艦これはイベントやりましたよ。あんま内容が無いので詳細は書きませんけど。
空母おばさんが菱餅食ってました。可愛かったです。
甲種勲章も無事取れて甲14。このまま継続したいですね。
ただ平日が多忙すぎて遠征すら回せてないので資源回復が絶望的です。
とまぁ前置きはこのくらいにして、本題に入りましょうか。
オフレポ3日目突入。遂にこの日がやってきました。
06:00。
おはようございます。良く寝ました。風邪薬が効いたのか明らかに昨日より体調が良いです。
迎えが来るまでまだまだ時間があるので着替えたりトイレしたり朝飯食ったりで過ごします。
当然演習と遠征も済ませます。時間的に余裕があれば朝食とかも頼んどけば良かったなぁ。
次の機会があればちょっと奮発して贅沢したいホテルですね。
でも昨日買ったセコマの朝食は普通に美味でしたけどね!
そうこうしている内にお迎えのレンタカー到着!装備を積み込んでいざ目的のフィールドへ!
天気は晴れ。すでに前回の日記でも少し触れていますが、スケジュールを変更しています。
元々3日目はニセコ周辺の針葉樹林を訪れる計画で、今日行くフィールドは4日目午前中の予定でした。
しかしその日は天気予報では雨天となっており、そうなると旅のメインターゲットである某種を探索できない可能性が出て来ます。
そこでガガさんの提案で一日予定を早めることにしました。
針葉樹林を諦めるのは少し心残りでしたが、結果的にはこの判断は大正解でした。
そしてこの日は奇跡の連続だったのです・・・。
08:00。
シラカンバが植樹された待ち合わせ広場で1日目からずっとお世話になっているH氏と待ち合わせます。
まぁキノコ屋は時間があればその辺を散策する習性があるので、その周辺を歩き回ります。
すると誰も予想していなかった奇跡の出会いが訪れたのです。

カバノアナタケ!!!
意外すぎるところに生えていて一同ビックリ!大文字にもしちゃうってものです。
実は本種は有名な漢方薬の原料であり、乱獲により数が激減しているのです。
そのため普通に入れる森ではまぁまず見付かりません。
本種は恐らくみんな「数日のオフで出会えるワケ無い」と思っていたことでしょう。
ですがこの子実体は意外すぎて誰もこんな場所に生えていると思わず採取を逃れられたのでしょう。
これは朝っぱらからいきなりハードル上がるぜ!
08:00。
H氏と合流したので午前中最初の目的地に向かいます。
30分ほど車を走らせて現地に到着。当然ですがヒグマに注意の看板があります。
本土ではクマと言えばツキノワグマですし、基本夜行性なので遭遇率は比較的低めです。
ですがヒグマはそうは行きません。出会わないように対策はしっかりして森に入ります。
ちなみにもう1つ気を付けねばならないものがあります。それはマダニです。
1日目の夜にH氏に頂いた会報にも載っていましたが、会員の方が重症熱性血小板減少症候群(SFTS)で亡くなられているのです。
北海道はウィルスが確認されている地域。エキノコックス同様に警戒せねばならない対象です。
もうお気付きかと思いますが、今回の旅の最大の目的はセンボンキツネノサカズキです。
書籍版擬人化図鑑製作時に写真提供の連絡を取った袰屋朝雄氏によって発見された珍種。
その後大谷吉雄氏により1990年に新種記載された、まだまだ発見されて間もない種なのです。
世界でも日本、さらに北海道と福島の限られた場所でしか見付かっていません。
H氏から袰屋氏が亡くなられたことを伺い愕然としました。お会いしたかったです。
周囲は若いミズナラが立ち並ぶ里山。木に高さはなく、浅い森と言った感じです。
ですが、地元のシイカシと同じような感覚でミズナラが立ち並ぶ姿は異様としか言えません。
これが北海道・・・この植生はそんじょそこらで見られるものではありませんね。

そんな場所ですので、見れるキノコも普段とは一味違います。
例えば、ひときわ大きかったこのベニタケ属の1種も今まで見たことがありません。
鮮やかなレモンイエローで、ウコンクサハツのような鈍い色合いでもない・・・。
特徴が無いですが、反面似た種が思い浮かばない、そんな感じですね。

シイタケだ!今まで見た中でも最も美しい発生状態でした。
栽培品が逃げ出したものくらいしか低地では出会えないので、完全野生のシイタケが低地で見られるのは感動です。
しかも北海道効果かは分かりませんが非常に状態が良く、写真映えしましたね。

ミズナラの倒木にヤマブシタケが!
本種は今まで深山のブナ林帯でしか出会ったことがなく、出会うコスパが高い種と言う認識でした。
それがこんな低地で・・・?北海道オソロシス。
そう言えば以前本種に出会ったのはガガさんとの芦生原生林実況オフの時でしたね。
あの時の感覚が蘇ります。

なのでガガさんを光らせておきました。
写真はミズナラの倒木の上でダブルピースをキメるガガさんです。

ヤマブシタケのすぐそばで見慣れないテングノメシガイ系の子嚢菌類を発見。
発見当初はカバイロテングノメシガイだと思っていましたが、帰宅後に顕微鏡観察すると全くの別種。
同じく持ち帰ったアメさんの意見とも一致し、キシャモジタケであることが判明しました。
この種も意外と発見例が少なく、やや涼しい地域が好きな種のようですね。
09:30。
1時間ほど周囲を散策しましたが、センボンキツネノサカズキは見当たりません。
案内をして下さっているH氏も場所を変えたほうが良いかも、とのこと。
十分凄いフィールドではありますが、目的のブツを求めて移動することにします。
全員車に乗り込み、H氏運転の先導車に着いて行きます。

いやいやいやいや、流石に見逃せねぇって!走行中の車内からもハッキリと見えました。
富士山で見るような超ごんぶとドクツルタケです。しつこいですけど低地ですからね。
地元じゃ低地で見られるのはちっこい別種なのに、何でこんな里山でこのサイズの死の天使が・・・。
高緯度地域はこう言うのがズルいんですよね。森のポテンシャルが違いすぎるんですよ!
でも本当の目的地はココではない!寄り道はできません。先を急ぎます。
10:00。

☆即寄り道☆
今度も走行中の車内から分かりました。今まで見た中途半端な子実体とは明らかに違います。
明確に傘の中央部が赤いアケボノドクツルタケです。
やはり普通のドクツルタケと比べると子実体が全体的に華奢で柄のササクレも違いますね。
自信を持ってアケボノだと言えそうな子実体に出会えたのが嬉しいです。
この周囲は環境も良い感じなので少し車を停めて周囲を観察します。

すると突然アメさんが大興奮し始めました。トドマツ林へ入っていくと皆が1本の樹に集まっています。
松ヤニが流れ出した場所を見てみると目に入れても痛くないような小さな子嚢盤が見えます。
コレ実は「Sarea resiane (サレア レシナエ)」と言う樹脂に発生する小さな子嚢菌類。
チャワンタケ好きアメさんの興奮は最高潮で魅力を熱く語り続けました。
ちなみに本種は帰宅後に地元のヒノキ林でガンガン見付けられるようになりました。
相当普通種のようなので、皆さんも針葉樹の樹液が流れ出していたら観察してみては?
自分は本種の生態が見事に心の琴線に触れて大好きになっちゃいました。
11:00。
到着しました。決戦の地です。
ココも今回の主役、センボンキツネノサカズキの発生地2ヶ所目です。
ですが心無い乱獲や環境の変化、悪天候などの理由で年々発生量が減っているのだそうです。
案内して下さったH氏をしても確実に出会えるものではないのだそう。
なので「結局出会えませんでした」って可能性は排除できないままでの不安な探索となりました。
しばらく探し回りましたが、そんなに広いフィールドでもないのに6人がかりでも何も見付からない・・・。
これはもう出会えないのではないか・・・?そんなに上手い話は無かったか・・・?
色んな不安が頭をよぎり始めた頃でした。
H氏から待ち望んでいた「あった!」の声が聞こえたのです。

センボンキツネノサカズキだー!!!
出会えました。出会えちゃったんです。出会えるのは人生で当分先だと思っていました。
幻のキノコに出会うことができました。圧倒的な子嚢盤の数、そして特徴的なワイン色。
間違い無くセンボンキツネノサカズキです。憧れのキノコが目の前に・・・脳汁ドバドバ出てました。
もうこの段階で擬人化デザインは確定していました。

この発見をキッカケに周囲で参加者全員バンバン見付けます。どうやら今年は中々の豊作のようですね。
しかし中々成熟した子実体に出会えないと言う新たな問題が発生しました。
でもこの問題はすぐ解決。綺麗に成熟した子実体も無事発見することができました。
貴重なキノコのため、生育に影響が出にくいよう採取量は最小限に抑え、希望者は標本採取を行いました。
私を含め他のメンバーは顕微鏡観察用に、青さんは培養にチャレンジするためサンプル採取。
膨大な数の子嚢盤の塊から子嚢盤2つとかそんなレベルの採取。それくらい気を遣わねばならないほど貴重なのです。
もちろん現地観察も大事。しっかりと観察と撮影を行うことができました。
12:30。
楽しい時間はあっと言う間に終了。H氏は用事のため帰らねばなりません。
3日間に渡りH氏には大変お世話になりました。
氏無くしてこの数々の出会いは無かったでしょう。
本当にありがとうございました!!!
そしてセッティングをしてくださったガガさんに感謝です!
13:00。
さて、ここからの予定は決まっています。向かうは名門「北海道大学」。
「少年よ大志を抱け」で有名なクラーク博士が開校したあの北大です。
この日は昼から北大構内で日本地下生菌研究会の発表が行われるのです。
自然科学にゆかりのある校舎で菌類のお話が聞けると言う贅沢なイベントなのです。
ですが腹が減っては戦はできぬと言いますし、何かお昼を食べなくてはなりません。
そこで「北海道に来たら食べておきたいリスト」の1つ、スープカレーのお店を探します。
ただ北大に向かいつつ土地勘も無いのでは今からネット検索しても手遅れ。
なのでフィーリングで走行中に見かけたお店に入ることとなりました。

結果入店したのは「スープカリー 奥芝商店 白石オッケー丸」さん。
まぁ美味しいよね。
道中偶然発見したお店でしたが、メッチャ美味しかったです。
スープが3種類から選べるので、私はえびスープの豚角煮カレーを選択。
角煮はトロトロでスープは看板に偽りナシ、野菜もゴロゴロで食べてて幸せ。
他の皆も大満足の食事となりました。やっぱ北海道はメシが美味い!羨ましいなぁ!
14:30。
さて、そろそろ集合時間が迫って来たのですが、ここで問題が。
猫舌アメさん超食べるの遅い。このペースでは間に合いません。
元々時間ギリギリでしたが、この遅れは完全に想定外。無理言って急いで食べてもらいます。
北大に着いた段階では遅刻でしたが、他のメンバーも遅れていたらしく、セーフ寄りのギリギリアウトと言った感じでした。
誠に申し訳ございませんでした・・・。

北大構内は非常に広く、広場の芝生も並木も実に上品。街路樹にキノコ生えてたりしました。
校舎内に入るとそこはタイムスリップしたかのようなレトロ感。階段も大理石でとってもオシャレです。
流石に構造が現代にそぐわないのか、エレベーターがあったりトイレがハイテクだったりはしましたが。
今回の発表が行われる教室もとってもキレイな部屋で、すでに会のメンバーさんが集まっていました。
テーブルの上には今日の午前中に採取された地下生菌が並べられ、その整理作業が行われていました。

中にはホウキタケ属菌から地下生菌に進化したレア種のガウチエリア属の1種も。
うわぁー見たかったなぁー。でも一番多く採取されたのは2日目でも見付かったStephanospora属菌だった模様。
でも中にはベテラン研究者でも見たことが無いような超激レア種も見付かっていました。
これを見るとコッチにも参加したかったなぁって感情は湧いてきちゃいますね。
15:45。

発表はいつも地下生菌探索でお世話になっている面々によって行われました。
内容は本当に素晴らしく、重要なスライドは撮影するなどしてメモを取ったりしました。
楽しい時間はあっと言う間で、発表会は無事終了となりました。
帰り際に冬虫夏草関係でお世話になっているM氏より私がお送りしたサンプルが凄いことになっていると教えて頂きました。
氏も予想しなかった動きを見せているらしく、現在そいつにお熱と大興奮されていました。何か面白いことが分かると良いなぁ。
17:00。
今日の日程はここまで。レンタカーに乗り込み、帰路につきます。
明日はもう探索の予定は無いので、北海道での最後の夜をのんびり過ごすことにします。
木下さんとは宿泊場所が近いので、一緒に夕飯を食おうぜ!とお誘いして夜の街へ繰り出します。
結局土地勘が無いので迷いに迷った末に「イタリア料理 ルース・ロウ」さんで本格イタリアン。
流石にのんびりしたかったのでカメラは無し。写真撮っときゃ良かったかな。
美味しくご飯を食べて、適当に今回の旅の振り返り談義をして、ディナーはお開きとなりました。
20:00。
ホテルに戻ってお風呂に入って、色々片付けをして、やっと落ち着きました。
艦これをしたりTwitterをしたり、持ってきた図鑑を読んだりしながらゆったりと過ごします。
北海道遠征もあと1日。まぁキノコとは無関係のスペクタクルが待っているのはまた次の更新にて。
オヤスミナサイ・・・。
とまぁ色々とありすぎて、書きたいことを端折りまくったオフレポとなってしまいました。
ただしっかり記録を取っていたので時間が経っているワリには正確に書けてるんじゃないかと。
貴重なキノコにも出会えるわ、メシは美味いわ、貴重な話を聞けるわ、幸せな1日を過ごしてますね、過去の俺。
次回、「北海道キノコ遠征2019(4日目)」に続く。最終日です。
キノコは出てきませんが、更新内容は色々あるので、またお時間を頂戴したく。
絵の話題。
139人目。あれ?何か飛んでね?えぇ、実は飛んでます。
旧TOP絵は内容的に寂しくなりそうな次回更新時に掲載しますね。
今回のTOP絵は「Microstoma aggregatum (センボンキツネノサカズキ)」擬人化「千本 狐盃(センモト コツキ)」嬢。
ずっと擬人化したいなと思っていたキノコだけに、何としても出会ってから描きたかったんですよね。
描く手間だけ見れば過去最高クラスのデザインですが、コレ以外には無いとも思ってます。
何としても純和風にしたいなと思っていた娘です。
そして極力人間離れした見た目にしたいなと思っていた娘です。
想像で大まかにデザインは浮かんでいましたが、実際に出会うとより強固な印象になりますね。
やはり百聞は一見に如かず。自分の目で見るに勝るものはないですね。
と言うことで次回更新で北海道遠征オフレポは終了です。完全に余談みたいになるでしょうけど。
ずっとやりたかったことが終わるので、それからは平常運転に戻ります。
まずはまたそこそこ増えてしまった写真ストックを消化せねばなりませんね。
がんばるぞい。
---------------------------[拍手返信]---------------------------
■ comment ■
mugenキャラのドットのリクエストしてもよろしいでしょうか
super big bird
hyper goku ssj5 12p
セフィロス
himan zellode
以上をリクエストします (匿名希望 さま)
■ comment ■
またmugenキャラのドット絵が見たいですす (champ さま)
うむむ、これはタイミング的に同じ方からかな?リクエストを頂けるのは嬉しいのですが、
MUGENはもう知らないキャラばかりなので今の所は描く予定は無いですね、ごめんなさい・・・。
あと自分は以前からリクエストを基本的に受けないんですよね。
■ comment ■
エイプリルフールの更新お疲れ様です
一番下までスクロールしたら、こっそりとコメントが…
世間はコロナで自粛ムードが強く、下手な嘘で目立てば不謹慎だと言われそうですが
こういった誰も不幸にならないネタはもっと増えてもいいと思いますね
毎年楽しませてもらっています
そう、実はやってましたエイプリルフールネタ。やるつもり無かったので急遽仕上げましたよ。
いつもなら終了後の更新で内容を載せるんですが、今回は掲載しなくて良いかな?
確かにコロナコロナで遠征もできない状況、早く終息して欲しいものです。
|